ICO・仮想通貨の考察

ICOや仮想通貨及び、それらを支えるブロックチェーン技術に対する考察記事

ALISホワイトペーパーの考察

ALISとはどういう事業か

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良い記事を書いたり、「いいね」することでALISトークンというお金の代わりになるものを、付与されるSNSということになります。非広告依存型SNSなんて呼ばれます。現状のメディアはPVを獲得しなければ収益を上げることができず、そのため、本当に信頼性が高い情報を発信出来ていないことに問題意識を感じて立ち上げる事業です。この問題は、検索エンジンの目を欺くことに成功したウェルク問題で皆さんも実感として持っている問題だと思います。

ALISとnoteとの比較-信頼性可視化ロジックについて-

「PVだけで評価されるウェブメディアの限界を破る」というフレーズに聞き覚えのある方もいるのではないでしょうか。
そう、noteを運営している株式会社ピースオブケイクの目指すところと似ています。
noteやcakesもPV単価という限界を超えるために作られたプラットフォームです。noteのモデルは現状、かなりワークしていて、私も下記の3つの有料ノートを定期講読しています。

ただ、ALISとcakesでは1つ大きく違うポイントがあります。
それは、他者の投稿への「いいね」が自分の信頼ポイントに加算されるということです。

大多数のユーザーは、記事をただ読むだけだと思いますので、ALISがnoteを超えるようなプラットフォームになれるかは、このインセンティブがきちんとワークするかが重要なポイントだと思います。

そこで重要になってくるのが下記記事にある「信頼性可視化ロジック」です。

信頼性は下記の計算により算出されます。

ユーザー信頼度スコア = トークン保有数 × トークン保有期間とサービス利用頻度 × 自分の投稿に対する「いいね」数 × 他者の投稿への「いいね」数

信頼度スコアをこの掛け算のまま算出することはないと思うのですが、「他者の投稿へのいいね」にどこまで重みをつける設計にするかが非常に大切だと思いました。

自分が価値ある記事を「いいね」したことにより、スコアが上がることでALISへのコミットが増えるためです。自分の信頼度を上げるために記事検索をしてどんどん「いいね」をするプロALISユーザーをどこまで作れるか、ですね。

ALISの競合はnoteだけじゃなく、もちろんSNSの王者FacebookやTwitterも

私は上記の有料noteを読むのと同じような時間の位置付けとして、FacebookやTwitterを開いて有識者の投稿を読んでいる時間があります。ただし、Facebook、Twitterは広告も多く、欲しい情報にすぐに辿りつくかというとそうではありません。なのでALISにインフルエンサーが集まり、良い情報が集まるなら、ALISを開く時間に置き換えることもあると思います。

その中で良い記事に出会い、自分が「いいね」することにインセンティブがあるなら、どんどん「いいね」をしていくでしょう。そうすることで自分の信頼度が上がっていくのを確認出来たら、ALISに対するコミットも上がっていくでしょう。

ただ、全ての記事に出会うことは不可能なので、Facebookと同じようなフィード(あるか分からないですが)に流れる記事を、そのユーザーにとってどれだけ読む価値のある記事にすることが出来るかが大切だと思います。

ALISの懸念点

ALISへの懸念点は上記の「信頼性可視化ロジック」についてです。

トークンの保有数が信頼性を上げるロジックに入っていると、結局、ALISに大きな金額を投資できる人が大きな信頼を得られるのではないか、という点です。

信頼度スコアが単純な掛け算で算出されるとは思わないのですが、どの程度の重みをつけて算出されるのかについて、その設計によってはただのマネーパワーが信頼スコアを反映する材料になってしまうことを懸念しています。

ALISの情報発信について(to doノートまで公開している)


ALISの情報発信力は非常に好感が持てます。なんと彼らはToDoリストまで公開していて、現状どこまでタスクをこなしているかまでTrelloで公開しています。

これを見ると、今後どういうマーケ施策を打つかとか、開発をしていくかが丸分かりなのですが、そんなのまで公開していいんですね。透明性にびっくりです。

このビジネスモデルでは、

ピーター・ティールの⾔うところの成功企業の必須条件である「独占」を、これ以上無い形で実現できる

 

 とホワイトペーパーの中で語っていますが、その自信の現れなのでしょうか。

こういう情報発信を見ると応援したくなりますよね。

ALISのトークンセール期間

ALISのトークンセール期間は9/1〜9/29までのようです。
最初、ICOとはどういうことか誤解していて、EatheriumでALIS株(ICOは株ではないですが分かりやすように)のようなものを買って、ALISのプラットフォーム上で活動したい人はALISトークンを買うのかと思っていました。違うのですね。ALIS株=ALISトークンで、ALISトークンを買うことがALIS株を買うことでもあり、ALISのプラットフォームで活動できるトークンを買うことでもあるのですね。

もし、ALISトークンを買いたいと思った方がいたら、9/8の1:59までに買ったほうがお得な設計にしています。WEEK1が9/8の1:59ですね。

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目標金額は3.5億円で、すでに目標の70%を達成しているようです。すごいですね。

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FaceookやTwitterに代わってくれれば、うざい広告を見なくても済むので、コンセプトには非常に共感します。頑張って欲しい事業ですね。