ICO・仮想通貨の考察

ICOや仮想通貨及び、それらを支えるブロックチェーン技術に対する考察記事

COMSAホワイトペーパーの考察

COMSAとは何か

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COMSAとはテックビューロ株式会社が運営することになる、企業がICOを行う上でのプラットフォームです。仮想通貨の東証を作ろう、という壮大なプロジェクトです。

 

COMSAの運営会社、テックビューロ株式会社について

テックビューロは、ブロックチェーン基板プラットフォームの「mijin」というサービスを運営しています。
テックビューロCEOの朝山さんTwitterで下記のようにツイートしていました。
これでmijinはもう銀行、ファイナンス、ポイント、エネルギー、不動産、ロジスティクス、行政、社内セキュリティ、認証とほぼ想定される全ての分野で一通り第三者による実験がそろいました。そろそろ、クラウド型の一般向けのサービス開始とカタパルト公開への下地造りが終わります。 
mijinは既に様々な企業で導入が進められているようですね。
では、各社がブロックチェーンをどのように使っているか、
公開されている資料の7ページにこんな図がありました。

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DB(データベース)設計からデバッグまでをmijinで対応出来ちゃうようですね。

今、私の仕事はデータサイエンティストなので、DBからデータを引っ張ってきて、
データを解析しています。mijinが普及すると今のDBの形式も変わってくるのでしょうか。ブロックチェーンについて技術的なキャッチアップが出来ていないので、
はっきりとは分かりませんが、ブロックチェーンのメリット改ざん出来ない、
侵入できない、というメリットを受けて、かつコスト・工数が削減できるなら、
どんどん導入されていくと思います。

COMSAでICO予定の2社について

COMSAでICO予定の会社は下記の2社になります。
1. 株式会社プレミアムウォーターホールディングス(東証二部:2588)
2. 株式会社CAMPFIRE - 日本最大のクラウドファンディングサービス
CAMPFIREはご存知の方も多いと思いますが、プレミアムウォーターホールディングスを知らない方は多いのではないでしょうか。
どのようなビジネスかと言うと、ウォーターサーバーを企業に無償で導入し、水の定期配送で利益を得るモデル。宅配水業界と呼ばれる業界です。
決算説明資料にはビジネスモデルの説明がありました。

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改めてビジネスモデルを決算説明資料で書くのは、ストックビジネスなので、
今後投資していきますよ、赤字になりますからねと投資家へ
説明したかったのでしょう。実際、2017年3月期は5.69億円の営業赤字です。

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営業活動によるキャッシュフローは黒字なので、本業ではちゃんと
利益出てるようです。個人的にはこれだけ日銀が金融緩和しているのに
社内にせっせとお金を貯めて、今や内部留保が400兆円(!!!)みたいな
保守的な会社が多い中、営業赤字になるほど投資している会社は非常に好印象です。

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ウォーターサーバー導入したら、よっぽど金額が違わないと他の会社に
変えないでし、今はこれだけ投資してもマーケットを押さえたらペイするという
考えなのでしょう。(すごい昔の資料ですがこちらには解約率1.5%とありました。)
 
実際、このタイミングでICOするのを決めるのは、
世の中に対するアンテナは相当高いので、期待していい会社なのではないでしょうか。

 

ICOした企業はトークンにどういう役割をもたすのだろう?

トークンは株と違って、有価証券法とバッティングしてしまい利益分配は出来ないようです。では、トークンを買った投資家にはどんなメリットを提示出来るのでしょうか。
CAMPFIREはICOして投資家へ渡したトークンでクラウドファンディング出来る設計にすれば、トークンの使い道があります。

しかし、プレミアムウォーターホールディングスは、ICOしてどんなメリットを提供できるのでしょう。今のところ割引してくれる、くらいしか想像出来ません。

COMSAのホワイトペーパーのユースケースの中にも書いていますが、
購入したトークンにより、ICOした会社の資産をどのように利用出来る
設計するか、という点が企業がICOする上で非常に重要だと思いました。